2009/07/06

『人間の存在に関する問答』

Photo: 東京タワーを見下ろしつつ…


一つ前の投稿に書いた展覧会で、一つカルチャーショックを受けてしまったことがありました。
それは、

リテュ・サリン/テンジン・ソナム による
《人間の存在に関する問答》

という映像作品を観たからです。
チベットの僧院で日々行われている仏教問答という修行の様子をうつしたドキュメンタリーフィルムです。

私たちがスポーツや娯楽について語り合う時のごとき興奮を持って行われているそれは、
しかし、万物の‘縁起’に対してどう理解するか、といった深い題目によって行われています。

矢継ぎ早に行われる問答の応酬。
両手を打ち鳴らすのが問いで、経文の内容が答え。
こんなにも深い議題について、自らの知識からこんなにもすばやく、
テンポ良く引き出してくるには、どれだけ深く深く理解していなければならないのか。

そして、それをあんなにも興奮しながら相手に投げかける、
それは修行ではあるけれども、ある意味、私には羨ましくて仕方ない世界でした。

命とは、人間の存在とは、といった議論を毎日激しく、真剣に人と交わすような青春時代を、
日本人の誰が送っているでしょう。

完全にレベルが違い過ぎて、これが物質文明を放棄するということなのかと。
エコとかLOHASとか、そんな小手先のことではなく、

もっと純粋で、真剣で。

心の自由さ。

魂の自由さ。

あんなことを日々やっている人々がいる一方で、私は一体何をして生きているんだろう、と、
ガツンとやられました。

彼ら自身にとっては、仏教問答は私の思うような意味は持っていないかもしれないけれど、
それでも今日から少し、新たな気持ちで真摯に人生に向かっていけそうです。



※ 仏教問答 wiki
※ 中国人による拷問や迫害を逃れてインド北部に建てられたチベット自治政府。
  今日7/6はダライ・ラマ14世の誕生日です。
  これ以上の拷問や迫害がなく、平和的発展があるよう見守ります。

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